手足口病の見分け方:症状と特徴をチェック
手足口病は、主に乳幼児や小児に発症するウイルス感染症で、エンテロウイルス(特にコクサッキーウイルス)によって引き起こされます。発疹や水疱が手のひら、足の裏、口の中に現れることが特徴ですが、他の病気と似たような症状が現れることもあるため、見分けるポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、手足口病の見分け方について詳しく解説します。
目次
-
手足口病の主な症状
-
手足口病と他の病気との違い
-
診断のために確認するポイント
-
まとめ
1. 手足口病の主な症状
手足口病は、ウイルス感染による疾患で、以下のような特徴的な症状があります。
-
発熱:手足口病は、発症初期に高熱が出ることがあります。発熱は通常2〜3日続きます。
-
口内の発疹:口の中(特に頬の内側や歯茎、舌)に痛みを伴う小さな水疱が現れます。これらの水疱が潰れると、痛みや食事の際に不快感を感じることがあります。
-
手足に発疹:手のひらや足の裏に赤い発疹が現れ、その後水疱ができることがあります。これらの発疹はかゆみを伴うことが多いです。
-
その他の症状:発疹が現れる前に、喉の痛みや食欲不振、倦怠感などが見られることもあります。
2. 手足口病と他の病気との違い
手足口病は、発疹や水疱が現れることが特徴的ですが、他の病気と似た症状を引き起こすことがあるため、注意が必要です。以下は手足口病と他の病気との違いです。
風邪(上気道感染症)との違い
-
風邪は、主に鼻水、喉の痛み、咳などが特徴ですが、発疹や水疱は現れません。
-
手足口病では、口内や手足に特有の発疹が現れるため、風邪とは区別できます。
ヘルパンギーナとの違い
-
ヘルパンギーナは、手足口病と同様に高熱が出ますが、主に喉の痛みが強く、口内に水疱が現れることが特徴です。
-
手足口病では、手や足にも発疹が現れるため、発疹がない場合はヘルパンギーナの可能性が高いです。
麻疹(はしか)との違い
-
麻疹は、最初に発熱、咳、鼻水、結膜炎(目の充血)などが現れ、3日目以降に顔や体に赤い発疹が広がります。手足口病とは異なり、発疹が口内や手足に現れることはありません。
-
手足口病では、手足に水疱を伴う発疹が現れるため、麻疹とは明確に異なります。
水痘(水ぼうそう)との違い
-
**水痘(帯状疱疹)**は、体全体に水疱が広がる病気です。最初に顔や胸部に現れ、数日後に全身に広がります。
-
手足口病は、手のひらや足の裏に特に現れるため、発疹の場所や広がり方が異なります。
3. 診断のために確認するポイント
手足口病の診断は、症状の進行を確認することで比較的容易です。以下のポイントをチェックしましょう。
-
発疹の場所:手足口病の発疹は、手のひら、足の裏、口の中に現れることが特徴です。顔や体には現れません。
-
水疱の有無:発疹が水疱になることで、手足口病の特徴的な症状が現れます。水疱が潰れると、口内や皮膚に痛みを感じることがあります。
-
口の中の症状:手足口病は、口内に小さな潰瘍や水疱が現れるため、口内の痛みや不快感も大きな特徴です。
-
発熱のパターン:手足口病は、最初に発熱が現れることが多いですが、発疹が現れるころには熱が下がることが一般的です。
4. まとめ
手足口病は、発熱や口内、手足に特徴的な発疹が現れるウイルス感染症です。他の病気(風邪、ヘルパンギーナ、麻疹、水痘など)と似た症状を引き起こすことがありますが、手足口病は発疹の場所(手のひら、足の裏、口内)や水疱が特徴です。診断には、発疹の広がりや水疱の有無、口内の痛みなどを確認することが大切です。
もし手足口病の症状が疑われる場合は、医師に相談することが重要です。早期に適切な対処をすることで、症状を緩和し、他の人への感染を防ぐことができます。